備前焼と手挽きそばと神接客 地蔵窯@所沢市上山口

とてもユニークなお店です。
営業するのは毎月第3土曜日から第4日までの9日だけ。
開店時間は12時30分開店で、確認はしませんでしたが、たぶん夜はやってないんじゃないかな。
他は基本的にお休み。
ただ、毎月4日と14日は「ヨン様の喫茶店」(ヨンヨン喫茶)として営業しているそうです。
ヨン様って、あのヨン様?
『冬ソナ』の?
店内にヨン様の写真とか飾ってなかったですが、喫茶の日だけ出すんでしょうか?
そこも未確認です。w

画像


本業は備前焼の窯元。
所沢じゃなくて、信州は安曇野に窯を構えているそうです。
そば店を開けていない時は信州。
お店で使っている器はすべてご主人の作品です。

画像

           本業に勤しむご主人(メニューから)


特異な営業時間なので、念のため、出かける前に電話をして行きました。
電話の応対は年配のご婦人でした。
すごく丁寧。
やり取りの流れで、席を予約する形になりました。

店舗の位置は地元民でも絶対にわからないと思われる幹線道路をはずれた住宅街にあります。
駐車場は敷地内に2台分。
大型車は厳しいと思います。
ほぼ予約時間通りに到着して、駐車スペースに愛車を納めるのに手間取っていると、後客到着。
さらに手間取ってしまいました。

画像


店舗は典型的な住宅兼用タイプ。
自宅改造型でしょう。
すごいのは、ちゃんとそば打ち場が元は居間だった思われるスペースの中に設えてあること。
ここまで本格的な自宅改造型は珍しい。

画像

画像


店舗スペースには、ご主人の本業の備前焼の作品、常連客さんのご提供という吊るし雛など、民芸調?の調度が満艦飾状態。
圧倒されます。

画像


メニューは単品もありますが、ミニコースがメイン。
予約無しで受けてくれる、そばと野菜天ぷらのセットのそば膳(1,300円)、これに前菜とデザートが付く旬香膳(1,500円)の他に、要予約のより豪華な地蔵窯膳(2,200円)の3種類があります。
今回は直前の予約だったので、準備が必要な地蔵窯膳は無理で、頼めるのは旬香膳まで。
もちろん、それを頼みました。
申し遅れましたが、いつもの連れ(IT)と二人の訪問でした。

画像


ミニコースと書いた通り、料理は順番に出てきます。
まずは自家製おぼろ豆腐にうどと胡瓜の辛子酢味噌。

画像


できたてほやほやの温かいおぼろ豆腐の下には浅蜊、かぶ、スナップえんどう。
春の味覚ですね。
力作ではないでしょうか。
お汁を残してたら、奥様に、豆乳ですから飲んでみてください、と言われました。
酢の物も一手間かけてる感が伝わりました。

画像


野菜天ぷらは予想を超える充実ぶり。
2品ずつ揚げて提供するところは、並のそば店じゃありません。
野菜は基本的に窯のある安曇野の産。
まずはアスパラとタラの芽とたもぎ茸。
タラの芽の立派なこと。
たもぎ茸は初体験。
入間のともんさんでも未食のような気がします。

画像


次いで、春堀長芋と茄子。
長芋のザクッとした食感が良い。

画像


最後にサービスのかき揚げ。
きんぴら風のかき揚げにえごまの葉が絡めてありました。

画像


天つゆと海老塩が供されます。
海老塩は塩より海老の粉末の方が多い感じ。
塩分控えめを意識して作っているそうです。

画像


そばは石臼手挽きの常陸秋そば。
粗挽き気味の力強さを感じさせるそばです。
この時季ですから、香はあまり期待できませんが、味は秀逸。
陶芸家さんの副業と思って、正直なところ、あまり大きな期待はしていなかったのですが、立派なおそばでした。

汁はやや甘め。
でも、粗挽きのそばにマッチした濃さがありました。
ちょっと風味にクセを感じましたが、かえしの寝かせ方に関係あるのかしら?

画像


蕎麦湯はたぶん茹で湯。
ご主人の作品の備前焼の湯桶に入った蕎麦湯と余ったそば汁を入れる器(茶道の建水みたいな感じ?)がいっしょに運ばれてきました。
つゆを蕎麦湯で割って飲むだけではなく、天ぷらで使い残した海老塩でも味わってくださいというアドバイス。
蕎麦湯をツーウェイで味わうなんて初めてです。

画像


デザートはフローズン・ブルベリー・ヨーグルト。
酸味と甘味が程良く美味しかったです。
元々ブルーベリーは大好きだしね。

画像

       奥様手作りのお菓子(サービス)


行って良かったです。
副業にしておくのはもったいないぐらい丁寧で、良い仕事をしています。
CPも非常に良い。
そして何より、接客が素晴らしい。
まず、奥様が接客に先立って、自己紹介をされたのはビックリでした。
一流旅館みたいです。
こちらも思わず「りうと申します。よろしくお願いします」と返してしまいました。(笑)
そんな調子ですから、過剰に感じる人もいるかもしれませんが、自分は悪い気はしませんでした。
メニューは毎月変わるようなので、それも魅力です。
予告メニューも見れます。
ぜひ再訪したいです。
今度はできれば電車で。

帰りは、奥様がお見送りしてくださいました。
入り組んだ住宅街を抜けるまで徐行してたら、行く手に奥様のお姿が。
帰り道を間違えないように、近道を通って先回りし、道を教えに来てくださったのでした。
まったく最後まで手抜き知らずの神接客でありました。
ご馳走様。

この記事へのコメント

2019年05月26日 19:26
天ぷらが素敵です。
備前焼のごとく素朴で自由なようでありながら、趣向を凝らしたお料理と細やかな接客ですね。手作りのお菓子まであるとは! お蕎麦屋さんでデザートがフローズンヨーグルト?なのは不思議ですが、ぜひ行ってみたいです。
2019年05月27日 23:58
みやさん

ハードルの高い(失礼!)みやさんにも、きっと気に入っていただけると思いますよ。
そもそも女性しか相手にしてなさそうな感じがしました。
そば以上に女性向きだと思いますが、ヨン様カフェにも行ってみたいです。
2019年05月30日 22:52
備前焼は岡山の備前だと思っていたら、長野に窯を持つ作家さんもいるのですね。ちょっと驚きました。
備前焼の窯元には、岡山主張中によく行ったものです。

しかし、陶芸とお蕎麦。しかも場所が違うとなれば、どういう経緯があるのか興味深いですね。
お蕎麦のコースも案外お安いにもかかわらず、天ぷらの出し方などの凝った趣向に驚かされます。
もてなしも徹底しているようで、良い出会いになりましたね
2019年06月03日 23:16
達さん

こちらのご主人と備前とどういう関係があるのかは訊きそびれました。
営業の仕方から推測するに、そば屋稼業は副業で、儲けを度外視していらっしゃるんじゃないでしょうかね。
あまりにCPが良過ぎるので、客の方が心配になるぐらいですから。
ですので、リピーターになるお客さんも少なくないと思います。
自分もフルコース?とお酒をいただきに再訪問したと思っています。

この記事へのトラックバック